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安全なインプラント

安全なインプラントとはどういう意味でしょうか?

今やインプラント治療自体が世界的に認められています。取り外しの義歯より、明らかに機能的に人の歯に近く、違和感なく食事ができます。また、インプラント体が身体に害を加えることはないことも知られています。チタンはひとつの金属です。これが生体にとって拒否反応が出ず、というより、とても親和性があって、さらに骨に強固にくっつくというのはとても不思議です。このことを最初にみつけたのは、スェーデンの整形外科医のブローネンマルクでした。それで、現在では医科でも、人工関節とか、骨折したところをチタンプレートを使用してネジ止めするとか、いろいろ応用されています。インプラント体自体はとても安全なものということは判明しています。

私が安全性に問題があると考えているのは、インプラント手術時に使用されることがある、代用骨や吸収性膜なのです。

AQBインプラントが長期に渡り安全に機能するためには、上下顎で10ミリのインプラントを使用することがメーカーから推奨されています。

ところが、現実には、上顎大臼歯部で10ミリのインプラントを埋めることができるような骨量があることは少ないのです。第一大臼歯を抜歯した後に残っている骨の厚さは平均6ミリくらいです。

では、いったいどのようにして、長いインプラントを埋めているのでしょうか?

金沢大学医学部附属病院口腔外科では、このような場合、患者さんに入院してもらい、全身麻酔下でサイナスリフトを行い、腰の腸骨から自家骨を採取し、足りない骨を補います。金沢大学医学部附属病院口腔外科では、代用骨を使用することはありません。

では、一般の開業歯科医院ではどうしているのでしょうか?入院して手術することは難しく、インプラント自体を諦めるか、代用骨や吸収性膜を使用することになります。ところがこの代用骨は、人の骨から作ったものはエイズの危険性が完全には否定できず、牛から採取した骨は狂牛病のリスクを否定できないのです。また吸収性膜については過去に人の脳硬膜から採取したものはクロイツフェルト・ヤコブ病が感染した経緯があります。また自家骨採取で患者さんの下顎から骨採取を行った場合は知覚麻痺が残る可能性があります。

インプラントが普及しているアメリカでは、入院して腸骨を採取することは患者本人が嫌がるので、人骨や牛骨から採取した骨を使うことが一般的です。

Bio-Ossはアメリカで年間4万人が使用していますが、現在のところ問題は発見されていません。しかし、これらの製品は日本の厚生省の承認が取れていません。そしてさらに問題なのは、日本では個人輸入して使用している歯科医院が多数存在しているのです。インターネット上でも個人輸入を斡旋するサイトが存在しています。

しかし日本で承認していない以上、これは危険なことで、患者さんのために使用は差し控えたいものです。同じように、吸収性膜についても脳硬膜からクロイツフェルト・ヤコブ病が引き起こされたように、今後新たな危険性が発見される可能性はゼロではないのです。

当院ではこのようなリスクを無くす為、これらの人工骨の使用を行っておりません。また、吸収性膜の使用も行っておりません。4ミリの骨量で手術可能なAQBインプラントを行っています。未承認の材料や薬剤を使用せずに、安全確実に、上顎にインプラントを行うことができるのです。

 

インプラントサテライトシステム導入
森 歯科医院
IAI研究会インプラント専門医   森  猛

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